サーロインの「サー」ってどういう意味?実はこんな意味だった
最高のステーキ肉の部位と言えば、誰しも思い浮かべるのが『サーロイン』ですが、なぜサーロインと呼ぶのかはあまり知られていません。
そこでその語源を調べてみると…ちょっと興味深いエピソードがありました。
サーロインのサーは、ナイトの称号『サー』だった!?
その由来は、この肉を食べたヘンリー8世が、あまりの美味しさに「この肉(腰肉:ロイン)に『サー(Sir)』の称号を与える」と言ったのが始まりと言い伝えられています。
『サー』とは、イギリスの叙勲制度における栄誉称号の一つで、ナイトないし准男爵に与えられる称号のこと。ことイギリスにおいては勝手に名乗れるものではなく、イギリス国家から正式に認められた男性しか名乗れない、格式あるものです。
イギリスの君主が、肉にこれほどの肩書を与えるほどの美味しさ…でも確かにサーロインは、それだけの特別な美味しさがありますよね。
…しかし、これは俗説で、フランス語の sur(シュール:上)longe(ロンジュ:腰)が語源だとする翻訳家の加島祥造氏による説も。
有力な証拠も文献もないため、いずれの説が本当の由来かは知る術もありませんが、あの美味しさを語る上では、『サー』の称号を与えられた…というエピソードは、食事のときのちょっとしたネタとして役立ちそうですね。
あの有名人も!?限られた者しか名乗れない、『サー』の称号
ちなみにこの『サー』は、准男爵の爵位を持つ者や、大英帝国勲章などの勲章を授与された男性のみが用いることを許された、格式ある称号です。
世界的な有名人では、大英帝国勲章を授与されたポール・マッカートニーやミック・ジャガー、ショーン・コネリー、スティーブン・スピルバーグ、ナイジェル・マンセルなど、そうそうたる顔ぶれですね。
日本人では、ソニー会長の盛田昭夫氏、トヨタ自動車会長の豊田章一郎氏・張富士夫氏、松下電器産業会長の松下正治氏が大英帝国勲章を授与され、『サー』の称号を正式に名乗れるのだそうですよ。
こうした誰もが認める偉大かつ高貴な人物にのみ与えられる、『サー』の称号。それだけに、サーロインにナイトの称号が付いたというエピソードも、誰もが最上級と感じる部位なだけに、真偽はともかく強い説得力があるのかもしれませんね。
『サー』の称号を冠した紅茶も登場!?
そして同じく『サー』の称号を冠した紅茶、Sir Thomas LIPTON (サー・トーマス・リプトン)が、リプトンより8月5日より全国で発売されます。
この紅茶は、この高貴な『サー』の称号を持つリプトンの創始者、サー・トーマス・リプトンの名前をそのまま商品名にしたのだそう。
ほかのリプトンの商品と違い、『サー』を冠したこの特別な紅茶は、その称号に恥じないこだわりの製法で作られているそうです。
まず原料は、世界にたった50人しかいないリプトンのティーマスターブレンダーが厳選した、北インド・ヒマラヤ山麓のエクストラクオリティ・ダージリン茶葉を100%使用。
「ダージリン」はよく聞く茶葉の名前ですが、実は大変希少な茶葉。北インド・ヒマラヤ山麓の標高約2,000メートルの丘陵地が広がるダージリン地方は、険しい山肌にへばりつくように茶畑が広がっており、過酷な環境の中で収穫されるため生産量が限られています。
その「ダージリン」の中でさらに厳選した茶葉ということで…めちゃめちゃハイクオリティ!
そして爽やかさを最大限引き出すための茶葉の発酵工程、茶葉の味わいを最大限引き出すための低温抽出を経て、独自開発の酸素を透過しにくいバリア性の高いチルドカップで発売するという手の込みよう。
英国の名誉ある称号『サー』を冠した創始者の名に恥じない、一切の妥協を許さずに作られた紅茶、サー・トーマス・リプトン。
ちなみにこの製品は、8月5日から全国の店頭で発売されるそう。英国の格式と伝統が詰まった本格的な味わいを、一度は試してみたいものですね。
Sir Thomas LIPTON サー・トーマス・リプトン|Lipton(リプトン)