覚えておきたい、夏の嬉しすぎるおもてなし…京都福寿園の茶匠が教えてくれた、絶品『冷抹茶』の作り方
冷たいお茶と言えば、イマドキの多くの人が思い浮かべるのは、コンビニやスーパーに並ぶ、ペットボトルのお茶ではないでしょうか。私もそうでした。
ところが先日、取材で京都福寿園の茶匠にお会いする機会があり、茶匠おすすめの『冷抹茶』をご馳走になったところ…おお、なんだこの未体験の味わいは…!
そこで、ちょっと値は張るけれど、簡単で美味しい冷抹茶の作り方を教わってきました。
材料
抹茶は品質の良い一番茶を、丁寧に石臼挽きにしたものが理想的。ちなみに高級な抹茶は、ほとんどが石臼挽きだそうです。
作り方
抹茶がダマになるのを防ぐために、最初にお湯で混ぜる作り方もあるそうですが、最初に少量の水で丁寧に混ぜれば、ダマにならずに熱による風味の変化も防げるそうです。
涼やかで濃厚な抹茶の色合いが、なんとも美味しそう…!
口の中がキリッと引き締まる、初めての味わい
…と勧めてくれたのは、あの 伊右衛門を手がける京都福寿園の茶匠、谷口良三氏。
そんな、ろくに作法も知らない私ごときに…身に余る光栄ですっ!
緊張しつつ飲んでみると…その味たるや、今まで知っていた抹茶とは別物。
味わい深い濃厚な抹茶の風味でありながら、ほのかに甘く、そしてほとんど渋みを感じさせない、抜群にキレのいい後口。一切熱を加えないと、こんなにもスッキリとした味わいになるんですね…。
この日は梅雨明け30度超えの沖縄で汗だくでしたが、飲んだ途端にスッと汗が引くよう。真夏の来客にお出ししたら、とても喜ばれそうです。
谷口氏によると、この冷抹茶は茶道にはないもので、ごく最近できた楽しみ方とのこと。
お茶の苦渋み成分であるカテキンやカフェインは、熱を加える事で溶け出すのだそう。なので 一切熱を加えずに作ることで、苦味や渋味を抑えたスッキリとした味わい になるんだそうです。
ちなみに抹茶を水で抽出する手法は、夏の伊右衛門にも使われているそうです。
さすがに高級抹茶100%の冷抹茶とはまた違いますが、これはこれでスッキリしてて美味しかったですよ。
ちょっと一手間かけて、夏ならではの贅沢な味わいを、ぜひお試しあれ!