スーツケースに使われる「TSAロック」のマスターキーのデータが流出…3Dプリンターで簡単に作られる
テロ対策から、アメリカをはじめとした国際空港の荷物チェックは厳しく、スーツケースなどの荷物には、アメリカ国土安全保障省認定のTSAロック以外の施錠は許可されていません。(それ以外のカギは検査時に破壊が認められている)
空港の係員は、すべてのTSAロックを開錠できるマスターキーを持っているのですが、ワシントンポスト紙がこのマスターキーの写真を掲載したところ、それをもとに3Dプリンター用のCADデータを作成した人物が現れました。
ネットに流出したそのデータをもとに、3Dプリンターでマスターキーの「合鍵」を作成したところ、あっさりTSAロックを開錠できてしまったことから、現在世界中で大騒ぎとなっています。
こちらは南京錠タイプのTSAロック。
そしてこれがワシントンポスト紙が掲載してしまった写真。
すぐに削除されましたがインターネット上に写真が流出し、これをもとにCADファイル作成する人物が現れました。
データをもとに3Dプリンターで作成したところ、合鍵として使えるものが出来たとのことです。
以下は、3Dプリンターで作成した合鍵で、実際に開錠している映像。
Lockpickers 3-D print TSA master keys from leaked pics - YouTube
海外(特にアメリカ)に渡航する人の多くが、スーツケースや荷物にTSAロックを使用していることから、大きな混乱を招いています。
ただし、以前からTSAロックはピッキングが難しくないなど、信頼性が疑問視されていたので、この件が周知されるなら極端にセキュリティが低下しないだろうと声もあるようです。
いずれにせよ、TSAロックを利用している人は、(荷物検査から戻ってきた後に使うための)別の鍵やセキュリティを用意する必要があります。