「ドイツも昔はジンバブエなみのインフレの時代があったなんて…信じられない」海外の反応
通貨の価値が暴落するインフレーションの話になると、ジンバブエ・ドルの例を思い浮べるのではないかと思いますが、経済が不安定になればどこの国でも起こりうることです。
ドイツも1923年にはハイパー・インフレ(急激な超インフレ)を起こしていますが、ヨーロッパ経済を支えている現在からすると、なかなか実感はわかないもの。
海外掲示板の反応とあわせてご紹介します。
ドイツなしにはEUが成り立たないほどの経済大国となりましたが、第一次世界大戦後まで続いたドイツ封鎖、高額な賠償金請求、フランス・ベルギーによるルール地方の占領などが重なり、1921〜23年にかけて経済が大暴落しました。
ハイパーインフレーションと呼ばれたこのインフレは、なんと325,000,000%を記録しています。
当時のドイツ通貨はマルクでしたが、1ドルに対して9マルクだったものが、42億マルクまで暴落したのです。
それを物語る有名なエピソードがあります。
労働者が週給を、手押し一輪車にいっぱいの現金で受け取っていました。その労働者が強奪にあったとき、泥棒は何十億マルクのその現金を残し、手押し一輪車だけを奪っていったそうです。
ボイラーの火を焚くのにマルク札を燃やす主婦。
海外掲示板の意見をご紹介します。
●その当時のベルリンでのパンの値段の上がり方。
1918年12月 0.5マルク
1921年12月 4マルク
1922年12月 163マルク
1923年1月 250マルク
1923年3月 463マルク
1923年6月 1465マルク
1923年7月 3465マルク
1923年8月 69000マルク
1923年9月 1512000マルク
1923年10月 1743000000マルク
1923年11月 201000000000マルク
↑ということはジンバブエが90年後に経済大国になるってことか。
↑まずは何かを……しないといけないけどね。
↑次に独裁者が出てこないといけないだろ。
●こんな感じだったのかな。
1921年12月 「わお、すごい値上がりして物が高い!」
1922年12月 「いったい何が起こってるんだ」
1923年12月 「………」
●工場の労働者は1日に2回支払われていた。妻が日中に取りに来て、値段が上がる午後までに食料を買いに行かなければならなかった。
●薪を買うより安かったから、みんながお札を燃やしていたらしい。
●壁紙にはお札を使っていたと聞いたよ。壁紙より安かったらしい。
↑それのどこがいいんだ。あまりよく見えない。
↑良い点は、本当の壁紙より安かったってこと。
↑それなら普通に平らな壁だけでよくない? お札を貼ってもよく見えないので、ないほうがまし。
↑きっと近所の人にこそこそ言われるんだよ。何か貼らないと。
↑じゃあ新聞でいいじゃないか。
↑何億マルクか払って買ってくる。
↑何も貼らない壁を見たことがあるかい。結構ひどいよ。
●ドイツ人だけど、小学校の先生がその頃のことを説明するために何十億マルクというお札を学校にもってきて見せていたよ。現在のお金に替えられなくて、なんてかわいそうなんだとみんなで思ったよ。
↑かわいそうってもんじゃない。
●これが理由でドイツは何があってもインフレーションを避けたがるんだ。一生懸命貯めたものを全部失う大きな恐れを我々ドイツ人は持っている。
そのためドイツでは、ギリシャや他の国民、または市場にお金を流すより、お金を貯めるように言うんだ。
●何兆ドルというインフレランドのジンバブエの知人が言ってた、あまりにインフレがひどくて、パンを買うのに並んでいると自分の番がくるまでに値上がりして、もう買えなくなってるらしい。
歴史の教科書には載っていることですが、確かに今の世界情勢からすると実感するのが難しいですね。
50年後、100年後の世界は、想像できないほど変わっているのかもしれません。
TIL in 1923, Germany's hyperinflation was so high