独身 vs 既婚、勝ち組はどっち?それぞれの立場の、ほろにがい思い出いろいろ
既婚にとってはなにかと羨ましい独身貴族も、独身なりの「ほろにがい」一面があるものです。
既婚と独身のどちらがいいのかは、実際に長年過ごしてみないとなかなかわからないもの。そこで既婚、独身で10年以上過ごした者同士で、それぞれの立場の「ほろにがい」思い出をぶちまけてみました。
独身貴族 vs 既婚12年…アラフォーの2人の、それぞれの立場のほろにがエピソードあれこれ
編集長
「そういえば知り合ってからもう16年くらいだっけ?」
こうし
「もうそんなになるのか…」
らばQの編集長ぜろんぱと、私ことこうしは、共に40を過ぎたアラフォー世代。らばQを始める前から、かれこれ15年来の付き合いになります。
編集長 「いろいろと悩みながらも結局今まで独身で来たけど、さすがに40を過ぎて結婚していく友人を見ていると、本当にこれで良かったのかとたまに思うんだよね」
こうし 「俺も新婚の頃はウキウキだったけど、子供が生まれて結婚12年目を迎えてみると…いわゆる倦怠期ってやつなのかなぁ。最近もし独身だったら…って、思うことが多くなってきたよ」
編集長 「いや、独身貴族とかいうけど、これでも結構ほろにがいんだよ?」
こうし 「いやいや、結婚だって12年目にもなると、色々ほろにがいんだよ?」
編集長
「うーん、じゃあ例えば食事とかさ」
こうし 「独身なら、好きなものが食べられるんじゃないの?」
編集長 「外食で食べられるものはそうだけど、 焼きたてのサンマとか煮物 って、あんまり食べられる店がないんだよね」
こうし 「そうなの?」
編集長 「うん。前にどうしても食べたくて、自分で焼いてみたこともあるんだけど、 焼き加減が全然わからなくてひどい生焼けで… 」
こうし 「焼き加減って意外と難しいよね」
編集長 「そもそも料理が好きじゃないんだけどね、一人だと張り合いもないし。鍋も好きなんだけど、家で1人で食べるのも寂しいし、お店に行っても『2人前から』ってのがほとんどじゃない?」
こうし 「言われてみれば…」
編集長 「カレーだって、ジャガイモと人参と玉ねぎがゴロゴロ入った家庭的なのが食べたくても、作るのは面倒だし、量もいっぱいできちゃうから持て余しそうで作る気もしないんだよね。仕方ないからレトルトばっかり」
こうし 「でも結婚しててもレトルト多いよ。 作るの面倒 とか言われて」
編集長 「レトルトもうまいけど、たまにちゃんとしたのが食べたい時に食べられるか食べられないかは大きいよ。あとこの前、サラダが食べたくて作ったけど、 ドレッシングをかけたら賞味期限切れでヤバい味になってて、食べた途端に吹き出したっけ。 ドレッシングとか麺つゆって使い切れなくて、すぐ賞味期限が切れるんだよね。野菜も買っても持て余すし」
こうし 「そういえばスーパーで売ってるのって、ほとんど家族向けだね」
編集長 「独身はホント、料理好きでもなければ食生活はひどいもんだよ。その点、結婚してると食生活は豊かなんじゃない?」
こうし 「うーん、種類と言う意味では豊かかもしれないけど…。でも家族がいるとみんなが食べられるものが基準だから、家族が好きじゃないものはあまり食べられないよね」
編集長 「そういうもんなんだ」
こうし
「この前、どうしてもぶ厚いステーキが食べたくてダダこねたら、
『じゃあ1人で食べに行くか、肉買ってきて自分で焼いたら?』
って冷たくあしらわれて…あれはほろにがかったなあ」
編集長 「それは切ない」
こうし 「肉じゃがにしても、豚肉にするか牛肉にするかで揉めるんだよ。俺は厚切り牛肉派なんだけど、かみさんは豚肉派で。子供は母親好きで同調しちゃうから多数決で負けちゃう。自分1人だったら好きな肉にできるのに…」
編集長 「既婚には既婚なりの不自由があるんだね」
編集長
「あと独身で困るといえば…温泉が好きなんだけど、温泉旅行とかなかなか行けないよね」
こうし 「どうして?」
編集長 「いい感じの温泉宿って大抵、 宿泊は2人からでさ。 1人で泊まれるところもなくはないけど、料金は2人と同じだったり」
こうし 「割高感すごいな〜」
編集長 「部屋も広めだから、1人だと無性に寂しいし…。だから温泉に入りたい時は、スーパー銭湯で我慢みたいな」
こうし 「それはほろにがい…。でも結婚してるからこそしにくい旅行もあるよ。1人でツーリングして日帰り温泉巡りとかしたいんだけど、家族を置いて1人で遊びに行こうとすると、ブーイングがすごくて…」
編集長 「あ、日帰り温泉巡りか、そういう旅行っていいかも」
こうし 「独身貴族なんだからやればいいのに。仕事はノマドで」
編集長 「でも乗り物の運転とか苦手だからな〜」
こうし 「もったいないなぁ」
こうし
「結婚してると厄介なのは娯楽かな」
編集長 「というと?」
こうし 「テレビはゲームやビデオで取り合いになるし、子供の前ではトラウマになりそうなホラーとか見られないし」
編集長 「ああー」
こうし 「この前なんて、Twitterで話題になってた深夜アニメをこっそり録画しておいたら、子供に見つけられて 『ふーん、お父さんもアニメ見るんだ〜、ふ〜ん』 なんて言われたときは、なんともほろにがかったなぁ… 」
編集長 「父親の威厳の危機だね」
こうし 「あとセクシーな感じのコミックとか。話が面白くて読んでるんだけど(言い訳)、子供には刺激が強そうなので、パスワードかけてKindleにしまっておかないと危ない」
編集長 「父親の秘蔵コレクションを発掘するのは、 多くの子供が通る大人の階段 じゃない?」
こうし 「そういえば 子供の頃、本棚の奥で見つけたことあったな …って、見つけられる方はたまったもんじゃないよ(笑)」
編集長
「あとこの年になって独身やってて参っちゃうのが、やっぱり親だよね。ほら、あの世代は結婚が当たり前だったから」
こうし 「お見合いとか勧められる?」
編集長 「それはまだいい方。この前なんて、 ネットで紹介所を見つけたから登録しておこうか? とか電話がかかってきて、慌てて止めたよ」
こうし 「それは大変」
編集長 「独身でいたいんだけど、ホント親っておせっかいなんだよね」
こうし 「でもそれは残念ながら、結婚しても一緒だよ」
編集長 「そうなの?」
こうし 「結婚したらしたで、 子供はまだかとか、育て方がどうだ とか…」
編集長 「親のおせっかいは一生付きまとうんだね…」
こうし
「こうして聞いてみると、独身貴族も意外と大変なんだね」
編集長 「結婚生活もね」
こうし 「いろいろと不自由するたびに独身だったら…なんて思うこともあったけど、なんだかんだで一長一短なんだなぁ」
編集長 「隣の芝は青く見えるってやつだね」
独身、既婚、それぞれの立場でお互いを羨む面もありましたが、こうして色々と話してみると、それぞれのほろにがい思い出があったのでした。
結局のところ、結婚も仕事も、長く続けていればほろにがい思い出なんていくらでも出てくるもの。他の立場が羨ましくなることもあるけど、逆の立場から見ると、羨ましい一面もあるものです。
ちなみにほろにがい思い出は、こちらで投稿するとビターズが当たるかも。
どっちが勝ち組かなんてことはなく、ほろにがい思い出は笑って吹き飛ばして、いい面を見て前向きに生きられることが、本当の人生の勝ち組なのかもしれませんね。