国連がサウジの圧力を受けて「ブラックリスト」から除外したことを事務総長が認める…海外の反応
イエメン内戦に介入しているサウジアラビア主導の連合軍の攻撃により、多数の子どもが死傷したことから、国連は子供の人権を侵害している組織として連合軍を「ブラックリスト」に記載していました。
ところがサウジアラビア側から資金拠出停止を示唆するなどの強い圧力を受けて、国連がリストから削除。人権団体などから猛批判を浴びています。
そのことを潘基文・事務総長が記者会見で認め、サウジ当局と合同で再検討を行うことで合意したと述べました。
この件に関する海外掲示板の反応をご紹介します。
U.N. Chief Admits He Removed Saudi Arabia From Child-Killer List Due to Extortion
●彼(潘基文・国連事務総長)がサウジ財源を失うことを恐れてサウジをブラックリストから除外したことを公にしたってことは……それって、本来はリストに記載されるべきだと公認したことにならないかな?
これを明確にしたことで、どっちにしても財源リスクは残ったままじゃないかな?
あるいはこのことを明るみに出すことで、結果が変わることを彼は期待しているのだろうか。どちらにしてもリストから除外した上で、理由を公表するのは無謀としか思えない。
↑彼は「キャリアの中でこれが最もつらく困難な決断だった」と発言しているが、全くその通りだと思うよ。
↑本当? 少なくとも前に進んで真実を語ったことは嬉しいよ。このことは知られるべきだね。
↑公に向けて、サウジの圧力をハッタリだと言ってるんだよ。それにより国際的な圧力をかけられるからね。
国際法はかなり小さなパワーしかない。だがサウジが資金供給をやめるとなると怒りの声が出てくるし、事務総長が最初の一手を打ったので、言い訳を考えるのが大変だ。
その圧力は制裁措置に及び、オイル価格がこんなに低い今、かなり痛手になるはずだ。リスクは背負ったが、とりあえず彼はサウジアラビアをコーナーに追い込んだね。
↑それはちょっと楽観的だと思う。国連が歴史的にどんな仕事をしてきたかを考えると、まったく何も起こらないと思う。そしてマスコミも数日で何も書かなくなる。
●金は話す、そして黙らす。
●サウジが資金援助する「戦場の子供たちを助けるプログラム」を止めさせたくないのが動機なら、このことは道徳的にどれくらい間違っているのだろうか。
↑一つの見方として、サウジはその他の地域が良くなるようにと、国連を援助していた。そうすれば、ある部分については自分たちはひどい国でいられるからね。
●なぜサウジはアメリカから後押しを受けてるんだろう? たった11%しか彼らからオイルを買っていないし、彼らは9・11事件にも関係していたってのに。
↑話はシンプルなんだよ。オイルダラーだよ。サウジはオイルをUSドルで呼ぶ。ある国がサウジアラビアからオイルを買うとUSドルを使う必要がある。その代わりにアメリカは保護を提供しているんだ。特にオイル分野ではね。それをしないとどうなるかと言うと……。オイルダラーを断った国、ベネズエラ、イラン、イラク、リビア、シリア、ふーむ。心を動かされるよ……。
●アメリカも国連と意見が対立するときには、頻繁に資金援助を止めると圧力をかけているよ。だが、もともと国連を援助するのは義務ではないので脅しではないんだ。
国連が経済的に裕福な国家からの援助を受けて成り立ち、実際にしなくちゃいけない仕事ができないのは悲しいことである。
●今回のことでは事務総長を支持だな。とりあえず難しい決断をし、このことでは正直だと思う。
悪しき前例を作ってしまったという意見、圧力に屈したことを正直に話したことは評価できるという意見など、海外掲示板は賛否分かれていました。