救急救命士「アルツハイマー患者が脱走しないようにドアにしている工夫」→アイデアに感心の声
アルツハイマー病は認知機能低下により、入院患者が脱走してしまうことがたびたび問題になっています。
とある海外のアルツハイマー患者の病棟では、ドアにある工夫をして防いでいるそうです。
どんなドアなのかご覧ください。
正面が病棟の出入り口。
ドアが本棚に見えるように工夫してあります。
もちろんドアの上に絵が描いてあるだけで、実際には本棚も本もありません。
本棚ではないことは、アルツハイマー型認知症でなければすぐに気づくので、一般人は出入りが可能で、患者のみがドアと認識できない仕組みになっています。
患者が脱走して行方不明になる例が多いことから、賢い工夫であると海外掲示板では感心の声が上がっていました。
コメントを抜粋してご紹介します。
●投稿者はアルツハイマー病棟の患者なの?
なぜなら移動ベッドで運ばれているように見えるから。
↑(投稿者)救急救命士として働いている。なので何度もここを移動するんだ。
↑ではなぜそこに寝ているの?
↑患者の後ろに立っているんでしょ。
↑(投稿者)そこにに寝てないよ。誰かがそこで寝ているかのように見えるだけ。ただし、たまに静かなときにその上で昼寝することはあるけどね。
●うちの老人病棟には、出るときに暗証番号を入れるロックがかかっている。そしてそのロックの横には大きな表示で、「暗証番号は現在の西暦です」と書いてある。脱走してほしくない患者には驚くほど効果的。
↑老人病棟の一般ルールとしては、もし現在の暗証番号(西暦)が思い出せて、それを操作できるなら監督はいらないので、出て行っても大丈夫ということ。
↑悲しいことに、正常なタイム・トラベラーも影響を受けるであろう。
●いろんなトリックや工夫が、この手の場所では安全のために使われているよ。
ドアの暗証コードが言葉のスペルだったり、病院の前に偽のバス停を作ったりなど。患者がバス停で待っていると、病院のスタッフが「バスが遅れているので、中に入ってスナックでも食べて待つのはどうか」と提案する。すると脱走しようとしていたことも忘れるらしい。
↑家庭に認知症患者がいる場合は、ドアのすぐ外に大きな円を真っ黒に塗るそうだ。するとそれが巨大な穴だと思って、怖くてまたげなくなるらしい。
●ドアのところに信号を付けているところもある。ずっと赤にしておくと患者は必ず止まって待つそうだ。
●以前、老人ホーム用の調理を担当していて、たいていは自分が食事を配達した。ある日配達が終わって、外に出るドアが開くのを待っていると、ひとりの住人がこう尋ねてきた。「すみませんが、(そこの老人ホームの名前)までの道を教えてもらえませんか。妻が待っていて、遅れるわけにいかないのです」
その老人と話したことはなく、彼にどんなストーリーがあるのかも知らないので、担当者のところまで連れていき、彼が自分の妻を探していると伝えた。彼の奥さんはその数週間前に亡くなっていて、彼はそのことを思い出せないようだった。
●ボランティアとしてそういう病棟を手伝ったことがある。ある男性はいつも「妻がひどいケガをしている」と伝えてきて、そのことをすっかり忘れてしまう。そしてまたその繰り返しだった。それは何かの生き地獄だなと思った。
●自分がいる建物に出口がないことを想像してみよう。あるいは出口がないということさえ理解できないこともだ。アルツハイマーは最悪だ。
↑それでもふらふらと出ていって行方不明になるよりまし。
●火事になったときはどうするの? 本棚のところを走り抜けろ?
↑こう言うんだ。「私についてきて。ダメよ、今トイレは行けないの。ダメダメ、今歯を磨いたりしないの。早くね」
↑伯父の父がアルツハイマーだったよ。感謝祭のときは実際そんな感じだった。
●うちのアルツハイマーの病棟にも同じのがあったらと思うよ。患者たちは家族が迎えに来ると思ってドアのところで待っているのを見るのは心が痛む。
↑どこかで泣いてくる。
高齢化が進むにつれ介護の負担も大きくなる一方ですが、世話をする人の負担を少しでも減らせるアイデアや工夫は歓迎ですね。