両親と同居する若者の割合が過去75年で最高に…格差の広がるアメリカ
アメリカでは、成人すると親元から離れ自分の生活基盤を作り始める若者がほとんどのお国柄でしたが、最近はその傾向も変わってきています。
格差社会が進んだ結果、若者が自立することが難しい状態になっているのです。
両親と同居する若者の割合が、過去75年で最高になったニュースが海外掲示板で話題になっていました。
Percentage of Young Americans Living With Parents Rises to 75-Year High
2015年の時点で両親、兄弟、親戚と同居している若者は40%に達し、これは1940年以降で最も多い割合です。
アメリカの失業率は減っており、経済の復興率の点では回復に向かっていると言われますが、家庭の構成的には遅れを取っているようです。
このテーマに対し、海外掲示板には多くの意見が寄せられていました。
●そうだよ。大学の学位を持ち、学生ローンを抱えていながら、高校中退の人より少ない賃金の職にしか就職できないことが起きているんだよ。
●そりゃそうだよ。住宅購入はもうほとんどの人にとって手の届かないものになっている。自分は年収10万ドル(約1200万円)近く稼いでいるにもかかわらず、賃貸住宅に住んでいる。理由はうちのエリアの中流層の家でさえ、ハーフミリオン(約6000万円)近くするからだ。
●興味深いので50年代(中流層が良かった頃で、家が良く買われていた頃)の住宅の値段を調べてみた。そして最近のデータと比べてみた。インフレーションの調整計算機も持っているので、それを出して2つを比較してみた。
以下が、自分が算出した結果:
1950年(実際)
家庭平均所得:$5,000
平均住宅購入価格:$8,450
20% 頭金:$1,690
1950年のデータを、2014年のインフレ調整したもの
家庭平均所得:$49,152
平均住宅購入価格:$83,068
20% 頭金:$16,613
2014年
家庭平均所得$:51,939
平均住宅購入価格:$365,700
20% 頭金:$73,140
これでわかるように、平均所得はこの60年でそう変化はないが、住宅購入価格は4倍以上に跳ね上がっている。
↑もう市場はクラッシュしないといけない。みんなが買えないなら他にどんなオプションがある?
↑市場はクラッシュしたんだよ。だが政府がきっちりと訂正しておかなかった。代わりに銀行を倒産させずに救済したんだ。
↑また別のバブル崩壊が始まっているのか……。
↑2008年の時と全く同じ理由で、そうさせないと思う。
●18歳のときに家を出た(現在23歳)。
友人たちはまだ両親と住んでいて、自分の借金が膨らんでいる間に、大きな貯金をすることができている。もし高校生がこれを読んでいるなら、出来るだけ長く両親の家に居候して、貯めて貯めて貯めまくれ!
●単純だよ。給与低迷だ。下の階層の経済に十分なお金が流れ込まない。上のほうで回っているだけだ。
●南米やヨーロッパのいくつかの国では、配偶者が出来るまでは両親と一緒に住むのは一般的だよ。18歳になるとさっさと家を出るべきというのはアメリカに限定されがちな文化ではある。
↑そういうことではなく、20歳後半にもなってもまだ住んでいるということが問題なんだ。
●若者についての定義を知りたい人については、記事には18〜34歳とある。
↑やった。あと6か月は若者だ。
●自分もそれが出来たらと思うよ。両親を亡くしているので。
一緒に住んでいて、いきなり20代後半に独りになることは魂が折れそうなホラーさ。経済的な事情で両親と一緒に住んでいる人は、もうどんな超自然現象にでもいいからお祈りして、そのオプションがずっとあるように願うべき。ホントひどいことになる。
●その通りだ。自分は25歳で母親と住んでいる。都市の家賃が払えない。最低賃金より少し上くらいなだけだ。学士(大卒)資格は持っていて、自分を責めることくらいしかできないが、でも同じように卒業した全員が自分と似たようなポジションだ。
●アメリカ人の半分は低所得か貧困である。
●なぜ社会が、こんな生活スタイルの汚名を作り上げたのか理解できない。
●なぜ政府はこれが問題だと思わないんだ?
これは悪いニュースだよ。このトレンドが続くと経済はどんどん悪くなる。人が家を買わなくなる=経済的崩壊である。全てが高すぎる。家の値段だけではない。
●自分はアパートの賃貸も高すぎて借りられない。時給16ドル(約1900円)で、週に60時間以上働いているのにね。
土地が広いのに住宅が高いアメリカですが、一般人が住宅を得ることは難しくなる一方のようです。