2017年01月23日 12:50

「ディズニーワールドで20年以上キャラクターを演じてきた…魔法のように感動したエピソードを話したいと思う」

 

20年以上グーフィーを演じた人のエピソード00
アメリカ・フロリダ州にある超大型テーマパーク「ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート」。

その中でも「マジック・キングダム」は東京ディズニーランドのモデルにもなったと言われ、1971年の開園以来多くのディズニーファンに愛されています。

そこで20年以上もの間グーフィーなどのキャラクターを演じてきた人物が、「本当の魔法を見た」と語るエピソードをご紹介します。

I was Goofy at Walt Disney World for over 20 years!

20年以上グーフィーを演じた人のエピソード01
ディズニー・ワールドで25年以上働いているというこちらの男性が、海外掲示板で質疑応答を受け付けていました。

20年以上グーフィーを演じた人のエピソード02
そんな彼が、ディズニーキャラクターになろうと決心した、魔法のような体験を語っています。

Q: 魔法のようだと思った瞬間はありますか? 20年もあったら絶対に何かあるはず……。
A: この質問をしてくれるのを待っていたよ。最初はVIPのツアーガイドをしていたけど、それを辞めてキャラクターになったのは、魔法のような出来事が理由なんだ。

その日はシティ・ホールで働いていた。女性のゲスト(客)2人が小さな女の子2人を連れてやってきた。1人は車イスに乗っていて、もう1人は絶望した顔をしていた。2人とも切り傷やあざだらけで、車イスの子は腕を包帯で吊っていた。女性2人はナースで、少女たちのチケットの払い戻しのためにやってきたとのこと。

通常、できるだけしないようにしていたのだけど……事情を聞いてみたんだ。

すると2人の少女は両親と「エプコット」(パークの1つ)を訪れ、その帰り道にひどい交通事故に遭ったそうだ。母親は子供たちの目の前で首を無くし、父親も結局亡くなったが、まだ本人たちには知らされていなかった。少女たちは外国から来ていて、お金もなく連絡先さえ誰も知らなかった。とりあえずチケットを持ってきて、なんとか彼女たちを助けて家に帰してあげようとしていたらしい。それを聞いて僕の心もいっぺんに沈んだ。

その子たちを見ればわかると思う、本当に傷ついていた。すぐに払い戻しをして、その日の残りの時間を少女たちのプライベート・ツアーガイドになる許可を取った(もちろん彼女たちはそれを期待していなかった)。
VIP用のパレード観客席に連れていき、コスチューム姿で自分が行けるぎりぎりのところまで行った。その途中では子供に通じるすべてのジョークを披露した。自分はかなり優秀なツアーガイドでネタも書いていた。だけど何も効果はなかった。この2人の少女の心は完全に遠くに行ってしまっていたんだ。

着替えるために彼女たちを橋のところまで移動させ、舞台裏へ入ると泣いた。今までそんな悲惨な状態を見たことがなかった。その状況を助けることができず、力のなさを感じて打ちひしがれた。気を取り直して戻り、アイスクリーム売り場に連れていったり、アトラクションやいろいろなところに連れていったりしたけど、結局少女たちが笑うことはなかった。1度もね。ナースたちは楽しんでいた。少女たちがなんとか夢中になれるようにと努力したけれど、何も起こらなかった。

そして、また橋のところへ戻りパレードを見に行った。自分はそこで魔法を見た。本物の魔法だよ。嘘じゃない。

パレードの前に担当部門に連絡した。少女たちの説明をして、後から会いに来てくれるように頼んでおいた。パレードがリバティ・スクウェアに差し掛かったころ、少女たちにこう言った。
「ミッキーマウスに電話して君たちのことを伝えたら、ミッキーが君たちに会いたいって言ってたよ」と。
車イスの少女がほほ笑んだ。「本当?」
僕は心が躍ったよ。「そうだよ! 本当だよ! ミッキーはパレードで自分のことを探してと、君たちに伝えてくれと言ったんだ。そしてシティ・ホールまで一緒に来てともね」
もう1人の女の子も「それは今のことなの?」と、ほほ笑んだ。
やっとうまく行き始めた。彼女たちがしゃべったんだ。笑ってはいないけどしゃべったんだ。少女たちが話すのを、そのとき初めて聞いた。

パレードのパフォーマーたち全員がやってきて、ミッキーを探すように伝えてきた。そう、全員がだ。ミッキーが乗ったフロート車がやってきたとき、ミッキーは身体を傾けて彼女たちのほうを見て、メインストリートを指さした。もうそれだけで良かった。女の子たちは興奮しはじめた。急に「死」のことは忘れたようだった。マジカル・ワールドにやってきたんだ。目前で起こっていることが信じられなかった。

僕らはシティ・ホールまで、「ミッキー・マニア」を歌いながらついていった。当時のシティ・ホールには、困難な状況にいる人々や有名人のためのVIPラウンジがデスクの後ろにあった。そこでサイン帳などを見せていた。

その日ミッキーをしていた女性は(これが理由で一生大好きだよ)フロート車から下りて、頭を外さずに舞台裏にいた僕の所へまっすぐに来てくれて、「行きましょう」と言った。僕の後ろにミッキーを歩かせて彼女たちのところに戻った。そうすれば彼女たちが新しい友達に出会ったその瞬間を見ることができるからね。

少女たちはとても恥ずかしがっていたけど、ミッキーが上手に対応していた。その日、2人は本物のミッキーマウスを見たんだ。パレードの全てのキャラクターがコスチューム姿のままで会ってくれた。
1人ずつ挨拶して去っていくんだ。そのラウンジには1時間以上いた。ミッキーが最後にさようならを言ったとき、2人の興奮した少女が笑って両側で手をつないでいた。そしてずっとしゃべっていた。本当にすばらしい日だったよ。

でも自分が1番覚えているのは、バラの庭園の横を通ったときのこと。お姉ちゃんのほうが「ママはとてもバラが大好き! それで……」と言いかけて止まった。

自分は手を差し出してゲートまで一緒に歩いた。抱き上げて庭園側に入れて、「1つ取っていいよ」と言った。嬉しそうに気に入ったバラを取った。そこから彼女はもう何も言わなかった。

すばらしい少女とナースたちに別れを告げ、舞台裏に戻った。今度は泣かなかった。役に立てて本当に気持ちがよかった。

それまでシティ・ホールで客をもてなす仕事も気に入っていたけど、ディズニーの本当のマジックはキャラクターにあるんだと悟った。すぐにオーディションを受けて、その日から後戻りしなかったんだ。特別なことだった。

20年以上グーフィーを演じた人のエピソード03
以上が、ディズニーのキャラクターを職業にしようと決心するに至った、魔法を感じた日のエピソードだそうです。

その他の質疑応答もご紹介します。

Q: コスチュームを着ているとき、人々に話しかけることは出来ましたか?  それからグーフィーのモノマネはできますか?
A: ゲスト(客)の前では決して話さないルールになっている。絶対だ。舞台裏ではもちろん何でもありだったから、そこでは悪い冗談を言ったりしたよ。 グーフィーの笑い方はできるけど、完璧にするまでには何年もかかった。

Q: 現場であなたが見た中で、最もおかしかった出来事を教えて。
A: 話しきれないほどあるよ。 一番印象的だったのは特別なイベントの日。ミッキーが16人必要で、それぞれいろいろな部屋に行くことになっていた。でも舞台裏で全員が一堂に会したときはおかしな風景だったよ。

Q: これまであなたが見た、最悪の大人&子供の激怒はどんなものですか?
A: ハートのクイーンの舞台で、大人が10代の青年を殴っていたことがある。自分たちは干渉してはいけないと言われていたので、その場を去らなくてはいけなかった。ゲストがぶち切れているのは本当にたくさん見た。特に自分の思い通りにならないときに起こりやすい。カメラを持っていたらよかったと思うことが何度もある。

Q: 暑い日はどうやってサバイバルしているの?
A: 実際は訓練だね。最初の1か月は拷問だった(特に最初のパレード)。だけど数か月経つころには慣れ、さらに数年経つころにはコスチュームをつけていることさえも忘れる。

Q: キャラクターを演じる人々は、そのキャラ通りの性格になりやすいというのは本当ですか?
A: 顔を出すパフォーマーの場合は、答えはYESとNOの両方だよ。休憩中の様子はまるで高校のカフェテリアのようで、クールなプリンセス(エルサにアナ)が片側に座って、古いキャラクターたち(白雪姫やメリーポピンズ)を意味ありげに見ていた。とても子供っぽくはある。 そのほかの顔出しをするキャラには、ブロードウェイにでも行くかのように敬意を払ってもらいたがり、そう扱われないと喜ばないタイプもいる。 でもそれは極端なケースで、大半は我々とほとんど変わらないよ。今まで会った中でもっとも良い人もいるしね。

Q: 同じキャラクターが2つ同時に同じ場所に現れたらクビになるのは本当?
A: それは状況による。僕は偶然に数回会ったことがある。でもそれは単なる事故で、クビになるっていうのは(想像だが)、それを故意にやっていたときだと思う。

Q: お客さんの最も無茶なリクエストは何ですか?
A: ある男性が、写真を撮るときに首を絞めてほしいと依頼してきたことがある。自分はしなかったけど、ゲストは頻繁に変わったことをお願いしてくるよ。 最悪だと思ったのは、新生児を連れてきて写真のために抱いてほしいと言われたとき。グーフィーのコスチュームだと何も見えないだけでなく、巨大な手袋をはめているし、他のキャラクターなら肉球だとか爪とかあるしで、決して安全ではないのにどうして赤ちゃんを抱かせるんだろう?

Q: 誰かと写真を撮るときには、コスチュームの中でスマイルしてますか?
A: ほとんど毎回しているよ。

Q: 親たちが普通に接してくるのと、キャラクター扱いして接してくるのではどっちが良いですか?
A: ほとんどの場合はキャラクターとして受け止めてもらえるとありがたい。親たちに「これはスーツを来た人間だから怖がらなくていいよ」と言われるのが嫌いで、それは余計に子供たちを怖がらせていた。 自分があまり好きではなかったのは、些細な質問によって何か行動を起こさせる人。昔はそれも楽しんでいたが、最近はあまりに多くの人々と接しないといけないので、上からの速く速くというプレッシャーもあるしね。


外から見ているとわからないエピソードばかりですね。

厳しいプロ意識を必要としますが、夢を与えるという意味において、とてもやりがいのある仕事だとのことです。

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