「誰にも心を開かなかったボロボロの野良猫と1年間向き合った結果…」→すっかり別猫に
アメリカ・ボストン市の片隅で野良猫のココナッツを見かけたとき、ジョニー・ネルソンさんは直ちに保護が必要だと感じました。
オス猫のココナッツは複数の感染症を患い、体のあちこちが傷んでいたのです。
しかし保護施設の誰もがサジを投げるほど警戒心が強く、決して心を開こうとはしませんでした。
しかし、ジョニーさんはあきらめませんでした。
'Unadoptable' Cat Wouldn't Let Anyone Near Him.
ボストンのストリート生活は厳しく、野良猫たちの中でもココナッツのコンディションは特にひどい状態でした。
上気道感染症、尿路感染症、目や耳の荒れ、慢性の下痢、そして背中や足にもダメージがありました。
ジョニーさんは治療をしたら元の野良猫コミュニティに帰す予定でしたが、状態が悪いことから保護施設に連れて行き、本格的な治療をすることにしました。
投薬治療によって感染症は徐々に良くなりましたが、厳しい野外生活を送ってきたせいか、誰に対しても威嚇するためケージに長時間近づけないほどでした。
目を拭くことはおろか、ケージの掃除すらままならない日々が続いたものの、辛抱強く接し続けました。
そんなある日、ついにココナッツが頭をなでることを許してくれたのです。
「ほんの少し距離が縮まったに過ぎないけど、本当に大きな1歩だった」と語るジョニーさん。
それからは徐々に心を許すようになり、新しい里親も見つかりました。
里親となったシェリー・デルーカさんは、ココナッツとの距離を縮めるために、生傷が絶えないと言います。
実はココナッツは、耳が聴こえず視力も影がわかる程度で、それが強い警戒心の1因だったようです。
しかし愛情を注ぐことで、着実に信頼を勝ち取っているとのこと。
1年前と同じ猫だとは信じられないほど、美しい毛並みのココナッツ。
シェリー・ドルーカさんは「ココナッツの変化にはとても興奮しているし、彼を見ていると幸せな気持ちになります」と語っています。