スウェーデンでスピード違反を減らすため逆転の発想…法定速度を守った車は自動的に「宝くじ」に参加
スピード違反をした車には罰金・罰則が科せられますが、それ以外にルールの遵守率を高める方法はないものでしょうか。
スウェーデンでは、まさに「逆転の発想」と言うべき実験が行われているとのこと。
スピードカメラに法定速度を守っていると判定された車は、自動的に宝くじに参加し、罰金の一部が還元されるというものです。
TIL of the speed camera lottery in Stockholm, Sweden.
The Speed Camera Lottery - The Fun Theory - YouTube
法定速度の30km制限を守ると緑色の数字で表示され、自動的に宝くじに参加します。
ほんの少しのオーバーで検挙されることはありませんが、宝くじの対象外となります。
運よく当選すると賞金が届けられます。賞金は罰金から支払われるとのこと。
この方法はフォルクスワーゲン社が企画した「面白い理論」というアイデアコンテストで優勝したアイデアが元で、実際にスウェーデンで運用されているのだとか。
実験では現場の平均速度が22%も下がったそうです。
スピードカメラの本来の目的はスピードを落とさせることであるならば、なかなか効果的なアイデアではないでしょうか。
海外掲示板のコメントをご紹介します。
●交通事故数はどう変化しているの?
↑鋭い質問だ。
アメリカでは交差点の赤信号のカメラは事故を増加させているとの研究結果がある。黄色信号で交差点に走ってきて、カメラに気づいてブレーキを踏み、後ろからぶつけられる。
↑さらに裏の事情としては、ぶつかる事故を増やすがケガは減少している。軽度の自動車事故は軽傷である場合が多い。サイドがぶつかる事故はケガ率が高い。
↑事故が多い本当の理由は、罰金を取りやすいように信号の黄色の時間を減らしたからだよ。
↑個人的な意見では、違反切符を発行するところに罰金が行くべきではない。この宝くじシステムはとても良いと思う。ポジティブな改善方法だよ。
↑スウェーデンではカメラの前に標識があり、安全にスピードを落とせるため十分な距離を取らせることで、急ブレーキを避けている。
●スウェーデン在住だけど、こんなの聞いたことがないぞ。
↑一時的にスウェーデンに住んだが聞いたことはないな。
↑まだ一時的なキャンペーンだからね。
●シンプルですばらしい。犬のトレーニングといっしょだね。悪いふるまいを罰するだけではなく、良いふるまいにはご褒美だ。
●アメリカの警察は、罰金で警察所に置くおもちゃを買いたいからな。なので賞金で還元されることはないだろうな。
●罰則よりご褒美のほうが効果があるってことか。
このまま広く普及・運用するには課題もあるかと思いますが、褒めて伸ばすスタイルはいいアイデアですね。