かつてリヒテンシュタインの国旗に王冠は無かった…追加された切実な理由とは
リヒテンシュタイン公国は中央ヨーロッパに位置するミニ国家の一つ。「ルパン三世 カリオストロの城」の舞台であるカリオストロ公国のモデルになった国でもあります。
国旗の左上にある冠はもともと存在しなかったもので、追加されたのは1937年のこと。
その理由とは……。
こちらが1936年まで使用されていたリヒテンシュタイン国旗。
青が空を、赤は炉の火を表すとのことです。
1936年に何があったかというと、ベルリン五輪が開催された年。
ハイチ国旗が掲げられたのを見たとき、リヒテンシュタイン関係者は驚愕しました。
そっくり!
当然どっちがどっちの国旗なのか、関係者でさえわからなくなってしまったのだとか。
混乱をなくすため翌年の1937年に冠を加えたデザインに変更されたのでした。
さて、ここで「他国に酷似した国旗があることを五輪まで気づかないなんてありえるの?」と疑問に思うかもしれません。
実は上の旗は正確にはハイチの市民旗(政府に関係のない一般の市民も使用できる旗)であり、
市民旗が掲げられるまで気づかなかったのも無理はありません。
もしも日の丸に似た国旗が他にあったら、どう対処していたのでしょうね。