イタリアの美術館の裏手に隠し扉を発見…23年前に盗まれたクリムトの絵画が見つかる
イタリア・ピアチェンツァの美術館で、外壁を覆っていた厚さ30cmのツタを清掃業者が除去していたところ、裏手に小さな隠し扉が出現。
「いったい何だろう?」と開けてみると奥には小部屋があり、そこには1枚の絵画が安置されていました。
なんと、23年前に美術館から姿を消していたグスタフ・クリムトの作品だったのです。
Mystery solved: "stolen" Klimt painting apparently found inside Italian gallery"s walls
美術館の職員であるガッリナリ氏は、清掃員から隠し扉の存在を告げられると、最初はジョークだと思ったそうです。
しかし扉と小部屋は確かに存在し、黒いポリ袋から見覚えのある絵画が出てきました。
それは23年前の改修中に行方不明となっていた、クリムトの「夫人の肖像」でした。
クリフトは世紀末ウィーンを代表する帝政オーストリアの画家、1862〜1918年。(グスタフ・クリムト - Wikipedia)
現在鑑定中で真贋は確定していませんが保存状態は良好で、裏側に過去に展示していた際のスタンプが押されているなど本物である根拠は多いとのことです。
ちなみに絵が行方不明になった当時、中身の抜き取られた額縁が天窓のそばに残されていたことから、天窓から泥棒が侵入したとみられていました。
いったい誰がどんな経緯で絵を隠したのか、そしてなぜ隠し部屋があり、その存在を知っていたのは誰なのか……。事件の解明が待たれます。
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Galleria d'arte moderna Ricci Oddi - Google マップ