フランスではスマホやノートPCの「修理のしやすさ」が10段階評価で明記されることに…来年1月から
近頃のスマートフォンやモバイルPCなどはバッテリーの交換すら難しく、修理に出すと新製品を買うのと大差ないなんてことがありますが、今後はこの流れが変わりそうです。
欧州議会で11月25日に消費者の「修理する権利」が可決され、フランスでは2021年1月からスマートフォン、ノートパソコン、その他の電子機器の「修復のしやすさ」が10段階評価で明記されることになりました。
France will begin labelling electronics with repairability ratings in January
欧州議会が賛成395票、反対94票、棄権207票で採択した「修理する権利」。メーカーに製品寿命命や修復のしやすさの情報を、わかりやすく明記するというもの。
この流れが各国で定着していけば、今後は値段、性能、デザインの他に、「修理のしやすさ」が消費者が購入する際の判断材料の1つになると思われます。
海外掲示板のコメントをご紹介します。
●同じことを他の家電でもするべき。
うちにはドラム式の洗濯機があるけど、熟年の自分より古い。数年前に脱水をしなくなって、新しい洗濯機を買えなかったので心配したが、Google検索したところ「電子ブラシの交換が必要なだけ」と知り、Asko(洗濯機メーカー)に電話した。
ニュージーランド在住で洗濯機がとても古いのにその部品を売ってくれた。
今で動いているし、そんな古い洗濯機の部品を取り置きしてあったことに感心した。
↑自分もAskoだけがそういう体験をしたブランドだね。うちの食洗機も10年経ったらお湯の構成部分が壊れて、中古部品を30ドル(約3000円)で買えたよ。
↑その他の家電も欧州議会で議論に上がっているよ。記事では、それはフランスの法律で決まったのかヨーロッパ全体のポリシーなのか明確ではない。
●今や全ての電子機器類は、AからAppleまでのランキングだもんな。
↑Apple「環境に優しい充電パーツを含みません」
他の全員「おお、すばらしい。新製品に買い替えなくていいようにスマホを修理してもらえますか?」
Apple「知ったこっちゃありません」
●とてもすばらしい。フランス人じゃなくても、フランスで購入すると製品のランキングが確認できるので消費者のメリットになる。
●ありがたい。そこら中で修理をスタートさせるべきだよ。
●そのうち世界中でこうなって行くよ、アメリカ以外はね。
●これは大きいことだよ。
スマホの背面にガラスが接着されていて、落とすたびに200ユーロ(約2万5000円)もかかる製品なのか、10段階表示で消費者が確認できるようになる。
バッテリはネジ止め、ガラスも4つの穴でネジ止め、スマホの背面もネジ止めされたら、15ユーロ(約1900円)のガラスに10ユーロ(約1260円)のドライバーで直せるんだ。充電ポートは、300ユーロではなく15ユーロで直せる。
以下のようなスマホが1000万台単位で修理されるようになり、環境を破壊するゴミならずに済む。
・バッテリーが膨らんだスマホ。
・充電ポートが破損したスマホ。
・画面が割れたスマホ。
・小さな欠陥があるスマホ。
・外観上の損傷があるスマホ。
ユーザーは修復性スコアの高いスマホを買いたがるようになる。自分で直さなくても町のどこでも1日で直せるようになる。
1000ユーロ(約12万6000円)するスマホが、1年使ったくらいでゴミにならない合理的な世界に向かう進歩だよ。
↑最近Samsung S10の充電ポートが破損したので修理に出したんだ。そうしたら新しいスマホの90%の値段を見積もられた。
指摘すると、そこにいたかわいそうな女性店員は恥ずかしそうに謝罪して、ワイヤレス充電を勧めていた。現代のケータイは最悪だよ。
●フランスはもう長いこと、メーカーの計画的陳腐化(意図的に寿命を短くすること)と戦っているよ。
(計画的陳腐化 - Wikipedia)
●そういう時代が来たね。でも何か変わるとも思えないけど。
↑重みはある。例えばフランスでは出来合いの食事にはレートが付けられているが、そのレートが低いほど化学物質などが多く入っていることを意味する。
間違いなく買い方も変わる。すぐには変わらないが長期的には変わる。
●みんなAppleの文句を言うけど、ほとんどの電子機器でひどいレートが付くよ。うちにある電子機器で簡単に直せる物があるとは思えない。この産業がこの5〜10年でそう変化したんだ。
↑PS4のコントローラは修復性はましな方だよ。Xbox Oneのコントローラは悪い。差は大きいよ。
●車もそうしてくれ、頼むよ。
●アップル製品は0/10だろう。キーボードを直したかったら「失せろ、さようなら」。
●そのレートは誰がつけるんだろう? 政府? 企業? それによっては公正さが失われる。
バッテリーくらいは簡単に交換できる製品のほうが魅力的なので、レートで確認できるようになれば消費者にとってはありがたいことですね。