コロナ禍のイギリスから日本へ「完全入国マニュアル」…海外から移動はこんなに大変
コロナ禍で移動するのは難しく、特に国をまたいでとなると各国のルールや制限、義務などがそれぞれ異なるため、至難の技と思えるほど。
事情によりこの4月にイギリスから日本に帰国した人が語る「日本入国マニュアル」をご紹介します。
外務省の指定国(現在100か国以上)に滞在歴のある外国人は特段の事情がない限り入国拒否で、日本人に対しても検疫が強化されています。
(外務省:新型コロナウイルス感染症に関する水際対策の強化に係る措置について )
イギリスから日本に帰国した例をご紹介します。
通らなければいけないステップは以下の通り。
1.行ける条件&証明が出せることを確認してから、飛行機を予約
2.国外に出るフライトの72時間以内に検査
検査は自費で85ポンド(約1万2700円)。検査の種類はJapan Lamp testを選び、予約が必要。結果は1時間後。
※国や機関によってJapan Lamp testが選べない場合も、このいずれかの検査を受ければ有効。
検査不備によって入国できず、送還となった例があるので要注意。
3.イギリスを出国前に、イギリス政府が求めるもの。
「Declaration form for travel from England」に出国理由を書いて持っておく。(※空港で出国のときに要求されたときだけ見せる)
〜ここからは日本で提出するもの〜
4.「質問票Web」に記入。
出発地で以下のリンクから質問に答えていき、最後に出たQRコードをスクリーンショットして持っておく。(日本に到着した際に提出させられる)
(質問票回答受付)
飛行機の座席番号を入力する欄があるのでチェックイン後でないと出来ない。
5.誓約書(個人)を記入。
(誓約書の提出について|厚生労働省)
6.チェックイン時に日本でインストールしなければいけないアプリ4つについて事前に伝えられる。
事前に入れてなくても、到着後にインストールする場所がある。
ヒースロー空港のチェックインカウンター。空港も飛行機もこのパンデミック中だけあってがらがら。
7.飛行機の中で健康カード(A4紙で過去14日間についての質問)が配られるので記入しておく。
(健康カード.pdf)
8.着陸後、健康カードを渡してPCR検査の番号をもらう。
番号の入ったシールが健康カードに貼られて返される。
9.検査で唾液を採取。
試験管に2cmほど必要なので飛行機から降りたときに脱水気味だとつらい。ちなみに唾液を出す各ブースには、梅干しとレモンの写真が貼ってあるので、それを見てがんばる。
10.次のカウンターで誓約書(個人)、パスポート、72時間前の検査結果、搭乗チケットの確認。
アプリをインストールすることに同意する質問書を記入(基本同意しないと進めない)
11.アプリのインストール場。4つのアプリすべてをインストールしてない人は、ここでする。
(OEL、Skype、Google map、Cocoa)
12.アプリがインストールできているか、きちんと動くか4つとも動作確認。
Skypeで友だち登録をさせられビデオ通話の確認をされる。メールは送受信のテストをさせられる。各アプリの通知がオンか確認される。各アプリの位置情報がオンか確認させられる。
13.出発前に4番で取得したQRコードを持っているか確認。
ここでもう一度尋ねられ、持ってなければここでする。
14.QRコードの提出。
15.滞在国がどこだったかを最終確認、空港からの交通手段を尋ねられる。
基本的に選択は3つ。
1.レンタカーを借りて自分で運転。
2.家族か友人に車で迎えにきてもらう。
3.高級ハイヤー(お高い)。
16.アレルギーや服用している薬がないかの記入→医者がチェック。
(3日間の隔離ホテルでの食事を考慮するため)
17.検査結果をひたすら待つ。
ここで4時間以上待たされ、そのときに渡された札がこちら。
18.ここでようやく入国審査
(ものの10秒)
19.スーツケースの引き取り
(すでにベルトコンベアから下ろされている)
20.隔離ホテルへ移動。
(一定人数をまとめて観光バスで移動)
21.隔離ホテルチェックイン後に入室
ホテル滞在は3日間。当然ながらドアすらむやみに開けたりできないので、おとなしく滞在。
日本も含めて各国の状況が変わり頻繁に更新されますが、緊急事態宣言が出ている現在は、しばらくこの状態が続くと思われます。