純金バーの中身はこんな風に入れ替えられている…詐欺に注意
世相が不安定なときに信頼できるのは金(ゴールド)、ということもあって金相場は上がる一方です。
そうしたときは、詐欺の類も増えるので注意が必要とのこと。
ゴールドバーの中身が入れ替えられていた詐欺の例をご覧ください。
This 10 Troy oz "gold" bar is filled with tungsten and covered in a thick layer of gold. : Reddit
buy gold, they said pic.twitter.com/o7AbTOyJ4N
— David Balland (@Morveus) March 23, 2023
中身がタングステンに入れ替えられていた10oz(※)のゴールドバー。
(※金、銀、プラチナ等の貴金属で用いられる単位。 1oz(トロイオンス)=31.1034768g)
比重g/cm3(20℃)
金19.32
タングステン19.30
金とタングステンの比重は非常に近く、ほぼ同じ重さ、同じ大きさになるため、検査方法によってはすり抜けてしまうのだとか。
タングステンは炭素と結びつくことで非常に硬くなるため(ダイヤの硬度10に次ぐ硬度9)、切削工具などに使われている金属。
海外掲示板のコメントをご紹介します。
●すごい! 騙されないためには、半分に切る以外でどうやって確認したらいいの?
↑信頼できる銀行や販売店に行く。ebayや他のAmazonスタイルのサイトで購入しない。
↑状況が変わったかはわからないが、数年前のローカルニュースで、銀行が詐欺に遭い、知らずに顧客に流してしまった話をしていた。
フォートノックス(アメリカで最もセキュリティーが厳重な金塊保管庫)さえも騙された。その後、より良い検査方法が見つかったとは思うが、すべての純金を検査するわけではない。これは非常に古いニュースであり、もしかしたら今は関係ないかもしれないが。
↑今月初め、JPモルガンが所有していた100万ドルのニッケルが、実はただの石ころの袋だったことが発覚した。
●タングステンと金には、金属を伝わる音の速さという決定的な物理的違いがある。
金の音速は秒速3240m タングステンは秒速5180m
超音波パルスを当てて金属を通過する時間を測定することで、音速を測定することができる。超音波検査は偽の金塊やコインを検出する最適な方法として知られている。ジュエリーのような複雑な形状では、この技術はより難しくなる。
↑(投稿者)私の持っている貴金属検証機は超音波を使っているね。金属の種類、純度、重量を入力すると、正当なものかどうかを教えてくれる。
↑シグマメタリティクス(貴金属の検査装置を製造する企業)だと注意が必要。ショップに置いてある偽物だとわかっているバーが、シグマの検査を通過してしまった。音は使わず、電磁場を作って既知のデータセットと比較するらしい。
↑4mm以下の厚さならシグマを完全に信頼している。両面をテストでき、かなり確実に全体テストができる。したがって、100gまでのバーはかなり安全。
5〜10ozのバーを取り扱っている場合は、徹底検査を行う価値があるだろう。それでも、1oz以上の金を扱っている人はあまりいない。流動性を考慮して、ほとんどの50〜100gのバーは非常に薄い。
●(投稿者)これは自分が買ったものではなく、お客様のもの。これを精錬業者に送り、金を除去してもらい、金の分の代金を所有者に支払うつもり。
(追記)鑑定してもらった結果、3oz強の金塊となり、思った以上だった。
↑どうして偽物だとわかったの?
↑(投稿者)テスターを数台持っていた。検証結果がおかしかったので切って開けた。
●こんなひどい詐欺にあったら激怒する。
↑そうだよ。特に10ozの金は2万ドル(約260万円)程度の価値があるしね。
↑この客はそれでも3ozの金が残ったから6000ドルだ。つまり1万4000ドルの損をしたことになる。
↑小さなバーを購入する理由になりそう。中身をごまかすのが難しくなるだろうからね。
↑それに信頼できる売り手から購入すること。
どこでも金を「50%オフ」で購入することはできない。あなたを騙すと損失を被ることになるような売り手から金を購入するようにしよう。
価格はわずかに異なる場合があるが、ほとんどの売り手は同じ価格設定をしている。売り手によって手数料が0.5%だったり、2%だったりするかもしれないが、基本的には同じ価格。
●客は詐欺をしようとしていたの? それとも気づいていなかったの?
↑(投稿者)気づいていなかった。
●それは蛍光X線分析装置かな(いろいろなものを検査するために自分も欲しい)。
↑(投稿者)蛍光X線分析装置には合格したが、貴金属検証機には合格しなかった。
●これをどこで購入したのか興味がある。
↑(投稿者)相続の一部だった。彼はこの10ozのバーを12本持っていて、11本は本物だった。
●私のゴールドバーの中身は全部チョコレート。
貴金属を取引するなら信頼できるところに限りますね。