美術史家が映画「スチュアート・リトル」の鑑賞中にパニック…80年も行方不明だった絵画が小道具として使われていた
「スチュアート・リトル」は1999年のファミリー映画で、人間の家族に養子として引き取られた子ねずみスチュアートを描いた作品。
(※監督「ライオン・キング」のロブ・ミンコフ。脚本「シックス・センス」のM・ナイト・シャマラン)
ハンガリーの美術史家はこの映画の鑑賞中にパニックに陥りました。80年も行方不明だった絵画が小道具として使われていたのです。
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— Fake History Hunter (@fakehistoryhunt) April 6, 2023
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2009年、娘と「スチュアート・リトル」を観ていたハンガリーの美術史家、ゲルゲリ・バルキ氏は、ハンガリーの画家ロバート・ベレニーの「黒い花瓶と眠る女性」の存在に気づきました。
その作品は80年間も行方不明で、確認したところ本物であることがわかったのです。
「スチュアート・リトル」は、人間の家族に養子として引き取られた子ねずみスチュアートの物語で、動物たちをCGで描いたファミリー映画。(スチュアート・リトル - Wikipedia)
たしかに1分のダイジェストでも絵画が登場します(※52秒あたり)。
海外掲示板のコメントをご紹介します。
●(投稿者)Wikipediaより
「この絵画は、40ドルで1990年代半ばにサンディエゴのセント・ヴィンセント・ド・ポールのオークションハウスで行われたチャリティーオークションで、芸術品コレクターのマイケル・ヘンプステッド氏に売却された。
彼はカリフォルニア州パサデナのアンティークショップに、当時のベレニー絵画の相場である400ドルで売却した。その後、ソニー・ピクチャーズの依頼で、舞台美術家が500ドルで購入した。
1999年、ヘンプステッドは、この絵画が映画『スチュアート・リトル』の主人公の家の背景に演出として使われていることに気づいた。ヘンプステッドは、この絵を売ってからベレニー作品の価値が上がっていることを知っていたので、買い戻そうと考えた。
スチュアート・リトルの他にも、この絵は多くのドラマのエピソードに登場している。その後、舞台美術家が自宅に飾るために映画会社からこの絵を購入した。
2009年のクリスマスイブ、ハンガリー国立美術館の研究員で美術史家のゲルゲリー・バルキ氏は、3歳の娘と自宅で『スチュアート・リトル』を鑑賞中に、この絵に気づいた。1928年に撮影されたモノクロ写真を見ていたので、この絵のことを知っていた。あまり知られていない作品だったことからプリントやコピーである可能性は低いと考え、さまざまな制作会社やスタッフに40〜50通のメールを送った。その2年後、この絵を所有していた舞台美術家から返信があった。
その舞台美術家の家に飾られている絵の正体を確認するため、アメリカへ行くよう誘われた。ワシントンD.C.の公園で面会し、ホットドッグ屋から借りたドライバーで額縁のネジを外して本物だと確認する。
最終的に、舞台美術家はこの作品をアートコレクターに売却し、2014年12月にオークションに出品。12月13日に無名のハンガリー人コレクターに28万5700ドル(約4000万円)で落札された。その珍しい再発見から話題となったため、最も広く知られているハンガリー絵画となった」
↑何てクールな話なんだ! 共有ありがとう
↑その美術史家は何かを得られたの?
↑(投稿者)ニューヨークに確認に行って、ドライバでネジを外して枠から出したことくらい。それ以外はわからないが、きっと美術史家として注目されたとは思う。
●ハンガリーの美術史家が「スチュアート・リトル」の芸術的価値を判断するというアイデアも気に入った。
↑(投稿者)彼によると、幼い娘と一緒にテレビで見ていて、それに気づいてしまい、一時停止も再生もできないのでパニックになったそうだ。幸運にもその絵は数回出てくる。
↑>「幼い娘と一緒に」
そう、オレだってそう言う。
発見の経緯で知名度が上がり、絵画としての価値も上がったとのことです。美術史家が発見しなければ、気づかれないままだったのでしょうね。