「強盗が人質の男にお願いされて驚いたこと…」というお話
とある強盗が民家に侵入すると、その家の夫婦と鉢合わせになり、銃を突きつけて脅しました。
強盗は2人をイスに座らせ、背中合わせに縛り付けたのです。
すべての家財を盗み終え、家を去る段階になると縛られた男性が強盗に向かって懇願しました。
「彼女だけは解いてほしい、どうか、彼女を解放してやってくれ!」
強盗は答えました。
「ダメだ、警察への通報を遅らせるためにも、おまえらを解放はしない。
心配はするな、隣人が夜通し明かりがついているのを不思議に思い、脱水症状になる前に確認しに来るはずだ」
男性は再び嘆願します。
「どうか、彼女を解いてくれ、何でもする!」
強盗は再び自分の理由を説明します。
「オレは捕まるわけにはいかないんだ。悪いな、そんな運試しはしない」
男性は半狂乱になり、イスを強盗のほうに向けて言います。
「頼むから彼女を放してくれ、彼女は絶対に警察に通報しない、約束するよ!」
強盗は、妻を大切に思う男を見て心が揺れ動きましたが、まだ譲歩するつもりはありませんでした。
「なるほど……、おまえは本当に妻を愛しているんだな。そこまで必死に解いてほしいと懇願するなんてな」
男性は狂乱状態で答えました。
「違うんだ、妻があと15分で帰宅するんだ!」
教訓:この世には、強盗に遭うよりピンチなことがある。