「若いオーストラリア人がイギリスの高級店でセールスマンになったら…」というお話
オーストラリア人の若者がロンドンに引っ越して、高級百貨店のハロッズで就職面接を受けました。
店長から販売経験について尋ねられたので、「はい、故郷のダボでセールスマンをしていました」と自信満々に答えました。
店長に気に入られて採用となり、初日を迎えたのですが……。
初日は大変で忙しかったものの、若者はそれを乗り切りました。
閉店後に施錠すると、店長が降りてきて若者に尋ねました。
「よし、それで今日は何件売り上げたんだ?」
「1件です」
それを聞いた店長はうなりながら、続けました。
「たった1件だと? うちの営業マンは1日平均で20〜30件は売り上げるんだぞ……それでいくら売れたんだ?」
「12万4237ポンドです」(約2270万円)
店長はむせて叫びました。
「12万4237ポンドだって!? いったい何を売ったんだ?」
「ええと、まず小さい釣り針を売り、次に中くらいの釣り針を売り、それから新しい釣り竿を売りました」
「それからどこに釣りに行くのか聞いたら、海岸に行くと言うので、ボートが必要だと言ってボート売り場に行き、あのツインエンジンのパワーキャットを売ったんです」
「そうしたら、お客様が自分のホンダ・シビックではそれを引っ張れないと言ったので、自動車セールスに連れて行き、四輪駆動車を売ったのです」
店長は信じられないといった表情で聞きました。
「つまり……君は、釣り針を買いに来た男に、ボートと四輪駆動を売ったというのか?」
「いえいえ、違いますよ。 そのお客様は彼女のために生理用品を買いに来店したと言ってました……だからこう勧めたのです。
『ええと今週末はもう何もできないから、釣りにでも行ったほうがいいですよ』とね」
教訓:営業は想像力が大事。