「レプリカだと思われていた絵画が本物だった…」あらゆる時代で最も成功した女性芸術家と言われるロザルバ・カッリエーラの作品
ロザルバ・カッリエーラはヴェネツィア生まれの画家で、パステル画による肖像画スタイルは18世紀のパリで大成功を収め、あらゆる時代で最も成功した女性芸術家の1人とも言われています。
彼女の作品群はレプリカ(複製画)もたくさん出回っているため、イギリスのタットン・パークに収蔵されていた「チロル衣装を着た若い女性」も、これまで本物であるか不明とされていたのです。
🎨The Portrait of a Tyrolese Lady from the Tatton Park collection has been confirmed to be by the renowned Venetian artist Rosalba Carriera
— Tatton Park (@tatton_park) September 25, 2023
🖌️ Our mansion team has been working hard and with the conservation work completed, the artwork will be on display from 27th September pic.twitter.com/kk3B6DjOCM
タットン・パーク所蔵の「チロル衣装を着た若い女性」は、これまでオリジナルである確たる根拠はありませんでした。
しかしながら額縁の後ろにユニークな紙片(※)が挟まれていたことから、オリジナルであることが確認されたのです。(※ローマ・カトリック教徒が伝統的に使用してきた小さな祈りの文書であるサンティーニ・カード)
保存修復作業は完了して、現在はタットン・パークで展示されているとのことです。
(タットン・パークは、数世紀にわたってエグートン家の邸宅でしたが、1958年に相続人なしにエガートン卿が亡くなったことから観光地として開放されています)
ロザルバ・カッリエーラは女性が芸術家であることが眉をひそめられていた17世紀後半のヴェネチアで生まれましたが、パリで多大な成功を収め、フランス国王ルイ15世やオーストリアの女帝マリア・テレジアも描いています。