「ヨーロッパで強制労働による製品を禁止…他国の強制労働による部品を使うのも禁止」海外の反応
欧州理事会と欧州議会が3月に「強制労働により生産された製品のEU域内での流通、EU域外への輸出を禁止する法案について合意に達した」と発表しました。
ポイントは、EU外の強制労働によって作られた部品を用いて、EU内で組み立てた製品も対象となること。
海外掲示板でこの件に関して盛り上がっていました。
欧州議会では、賛成555票、反対6票、棄権45票という結果に。
禁止対象となるのは、採掘、収穫、生産、製造などサプライチェーンのいずれかの段階において、部分的にあるいは全面的に強制労働が用いられた製品。
EU外の強制労働の疑いについてのチェックは、欧州委員会が主導するとのことです。
海外掲示板のコメントをご紹介します。
●現実的にそれを実施できるのかな?
↑同じことを考えていた。
↑この法律を施行する国もあると予想しておく。
↑驚くかもしれないが、そうだよ。EUの税関機構は冗談では済まされず、禁止事項やあらゆる種類の制限が含まれ、それはEUの国境を越えるほどの影響を及ぼすものである。完全に通さないというわけではないし、どんな国境も完璧ではないのだが、大企業は穴を通り抜ける手間はかけたくない。大企業はコンプライアンス違反のリスクを冒すよりも、サプライチェーン全体に対してその政策を実施するだけだ。こうやってEUの政策が世界的な影響を及ぼすことになるのだ。
↑このような禁止令は、正しい書類によって施行される。
EU企業はアジアのサプライヤーに対し手続きを遵守するよう求めるだろう。これは綿密に文書化される。
一部のサプライヤーは、本当に遵守する(あるいは現在遵守している)。一部のサプライヤーは、書類上では良く見えるようにするだろう。そして一部のサプライヤーは脱落する。
実際のコンプライアンスは、アジアでEUの規則を執行できるかどうかにかかっている。EU企業もまた、執行の熱心な支持者になるインセンティブをそれほど持っていない。彼らは自分たちの尻拭いをし、利益を維持したいのだ。20〜30%のコスト増になるのであれば、実際に規則を施行しようとはしない。
↑そうだよ。違反した企業には罰金も科せられる。つまり、二重の取り締まりだ。
↑「ビジネスを行うためのコスト」という意味での罰金か、それとも実際に打撃を与える罰金なのか。
↑EUの制裁金によって、アップルやマイクロソフトはやり方を変えざるを得なくなった。
●これは、強制労働が関与した他の製品で作られた製品が含まれるのだろうか?
もしそうなら、すべてのチョコレートとネスレ製品の90%よ、さようなら。
↑「この禁止令は、製品のサプライチェーンのどの段階においても、強制労働や児童労働が全体的であれ部分的であれ使用されている製品に適用される。これには、製品のあらゆる部分の抽出、収穫、生産、製造、作業、加工が含まれるが、輸送や流通などの物流サービスは対象外となるようだ」
↑それがどうやって施行されるかわからない。欧州企業の90%が影響を受けるだろうし……。
↑中国の話ばかりしているが、基本的にチョコレートの99%は奴隷労働で生産されているのはよく知られている。それについては例外が設けられるような気がするんだが……。
↑スマートフォンのようなコバルトを含むものだけが……。
↑フィンランドのタルヴィヴァーラでコバルトを採掘しているけど……奴隷は関与していない。それはEUの多くのガジェットに十分な供給量である。
●反対票を投じたのは誰?
棄権したのは誰?
↑ここで見られる。
(Minutes - Results of roll-call votes - Tuesday, 23 April 2024)
●これはアップルのUSB-C充電器のようなものなのか、それとも単なる提案?
●またヨーロッパの勝利だな。
どこまで有効かは難しいと思われますが、労働環境に対する意識は変わっていくのかもしれません。