ポルトガルに野生のバイソンを再導入…なんと1万年ぶり
かつてヨーロッパ中に生息していたヨーロッパバイソンは、1925年を最後に野生から姿を消しました。
しかし、バイソンは生態系を自然の力で回復させるための重要な存在。
今回ポルトガルに再導入されることになったのですが、なんと1万年ぶりなのだとか。
(credit:Rewilding Europe, Nelleke de Weerds, Krzysiek)
バイソンの再導入は「ワイルダー・ブリーン」と呼ばれるプロジェクトの一環。
バイソンは生態系において個体数が少なくとも、その種が属する生物群集や生態系に及ぼす影響が大きい「キーストーン種」。(※他のキーストーン種の例:海のオキアミ、インドのトラ、草原のミツバチなど)
バイソンは樹皮をかじって食べるため、外来針葉樹の商業林が間引きされ、樹木の上部や下層林に光があたり、在来植物が生育できる空間が生まれるそうです。
そのため人間の介入に頼らずに生態系の回復が期待できるのだとか。
すでにスコットランドとアイルランドの動物公園からメス3頭が到着、今後ドイツからオスが来る予定で、GPS追跡装置の付いた首輪で監視されるとのこと。
2022年にはイギリスでも再導入が実施されていて、こちらは6000年ぶり。
なんともスケールの大きな話ですね。