毎秒1兆フレームのカメラは光の進行も捉えることができる…1兆分の1秒の世界
1兆分の1秒のスローモーションと言われても脳の処理が追いつきませんが、なんと光の進行を捉えることができるのだとか。
毎秒1兆フレーム(1,000,000,000,000fps)撮影ができるカメラ映像が、海外掲示板で話題を集めていました。
🎬 Capturing how light works at a trillion frames per second
— Viral Reddit Videos (@ViralRedditVids) May 4, 2024
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こちらが1秒間に1兆フレームの世界。
リンゴの映像では、光の波が伝播するにつれて果物の表面に当たって光り、遅れて後ろの壁に当たり、ようやく背後の影が見えます。影が瞬時に現れず、壁からの距離によるラグを感じることができます。
ペットボトルの映像では、水中で光が減衰する様子が確認できます。
ちなみに、このカメラで弾丸がリンゴを貫通する動画を撮影したら、およそ1年の動画になるそうです。
海外掲示板のコメントをご紹介します。
●ザック・スナイダー監督も大興奮だな。
彼の次回作のディレクターズ・カットは何十年にも及ぶ長編になりそうだ。
(※映画「スーパーマン」や「ジャスティス・リーグ」の監督)
↑スーパーマンがフラッシュを横目で見る姿をもっとたくさん見たい。
●それは毎秒1兆コマの連続写真を撮るのではなく、1兆分の1秒の写真を切り取ることができる。被写体に向かって複数の同じ閃光を放ち、この高速写真を何枚も撮影することで、閃光の始点に対して相対的に配置したフィルムを作るのだ。
↑光の速度を捉えるは少しミスリード的な表現だね。
実際は、移動の途中で光をキャッチしており、それはすばらしいことだが、光の実際の移動を撮影したものではなく、光の移動を表現したものに過ぎない。それでも、恐ろしく感動できることだけどね。
↑複数のカメラを同時に使えば映画でバレットタイム効果(マトリックスの弾丸避けシーン)が得られるように、ワンショットで光が移動する動画を作ることができる。
注意点は、移動撮影でなければならないことと、非常に高価であることだ。
↑光がカメラに到達するまでにさらに距離を移動しなければならないのに、どうやってカメラは光の移動を捉えることができるんだ?
↑もちろん遅延している。つまり、非常に短い光を放ち、その光はシーン内の物体から反射して、その距離に応じて異なるタイミングでイメージセンサーに到達する。光は反射してイメージセンサーに到達するまで画像化されない。
↑その光を2台目のもっといいスローモーション・カメラで撮影するべきだ。
●1兆分の1秒の解像度? 私の耳は正しく聞こえてる? 解像度ってのは適切な表現だろうか?
↑適切だよ、解像度の意味は「測定可能な最小間隔」。おそらくあなたが違和感を覚えるのは画面のピクセルサイズで使う解像度を連想しているから。これはフレームレートの解像度。
●ストロボのようなイメージ。それは1つの閃光ではない。そう錯覚させるために遅い周波数で何兆個も捉えたもの。
↑フェムト秒撮影だね。(超高速で起こる現象を観察するための撮影技術)
現在はさらに高解像度の毎秒10兆フレーム撮影のカメラも登場しています。
こうした技術で、今後どんなものが撮影されるのか楽しみですね。
(参照)
10兆fpsのハイスピードカメラで光が進む瞬間を撮影! - YouTube