中国の人事部長、22人の「幽霊社員」で3億円横領…8年続いた驚きの手口
中国・上海の人材サービス会社で人事部長をしていたヤン"Yang"。2014年から8年間にわたり、なんと22人もの「幽霊社員」を作り出していました。
全員「皆勤」として記録され、給料も振り込まれていたのです。でも実際には誰も彼らの姿を見たことがありませんでした。
会社の給料支払いは容疑者1人で管理していたため、誰にもバレずに自分の管理する口座に送金していました。総額は220万ドル(約3億円)。
事件が発覚したのは、半年間も一日も休まず出勤していた"社員"に経理担当者が疑問を持ったのがきっかけでした。
その結果、22人分の給料や退職金がすべて彼の管理する口座に流れていたことが判明。懲役10年2か月の刑を受けています。
この事件は中国国内外で大きな話題となり、会社の管理体制の甘さや監査の重要性が指摘されています。
海外掲示板のコメントをご紹介します。
●模範的な従業員が一日も休まず、文句も言わず、なのに人事担当者は捕まったのか? 正直なところ、もしAIが労働力を引き継がなければ、架空の従業員が引き継ぐことになるかもしれない。
↑いや、架空の従業員を探すことは、財務諸表に対する外部監査で行う監査手続のひとつだ。
↑もし偽の従業員を見つけたことがあるなら、際立っている点は何だった?
↑「一日も休まず、文句も言わず」というのはヒントだろう。
●人事はは今回、ようやく有益で生産的なことをしたじゃないか。
↑うちの会社でも、人事部の誰かが同じような詐欺を働いた。フェイク従業員を作る代わりに辞めた人を解雇せず、自分の管理する口座に直接振り込ませていた。それを3年間続け、捕まるまでに約300万円を手にした。
その後、求人応募書類から重罪の前科欄を削除する措置を取ろうとしたのが発覚し、ニュースになった。
↑どうやって捕まったんだ?
↑どんな監査でも見抜けるはずだ。本当の問題は、なぜもっと早く発覚しなかったのかということだ。年次コスト見直すだけで気づけるはずだ。決算報告の担当者も見抜けたはずだ。
●10年間刑務所に収監され、自分の没落が『皆勤記録』だったことを説明しなければならないことを想像してみてほしい。せめて次は病欠を入れろよ、ヤン
↑あるいは……従業員を1人増やせばいい。給料は2倍になるし、お金の痕跡さえ隠せば説明するのはずっと簡単だ。
“幽霊社員”が皆勤賞というのは皮肉ですね。会社の仕組みや監査の大切さを改めて感じます。