クレジット会社から220億円を騙し取った男の巧妙な手口…発覚した理由は食事

詐欺事件は絶えず発生しており、次々と新しい巧妙な手口が登場しています。
驚くべきことに、騙されるのは一般人だけではなく、大企業が巨額の詐欺に引っかかることもあります。
その一例が、2003年にアメリカン・エキスプレスが2億ドル(当時の為替レートで約220億円)ものクレジット枠を詐欺師に提供してしまった事件です。
詐欺師アンソニー・ジニャック(本名:ホセ・モレノ)は、サウジアラビア王子の名義でアメックスにプラチナカードを発行させ、2億ドルのクレジット枠を手に入れました。
「もし新しいカードを発行しないと父親である王が怒る」と言い、アメックスに信じ込ませることに成功したのです。
この大胆な詐欺が成功した背景には、ジニャックが「サウジ王族」としての身分を利用し、ゴージャスな生活を演出したことがあります。アメリカの高級ホテルに宿泊したり、豪華な贈り物を手に入れたりしていました。
最終的に詐欺だとバレたのは、ホテルで豚肉料理を注文したことが原因でした。イスラム教徒であるサウジアラビアの王子が豚肉を食べることはあり得ないため、このミスが決定的な証拠となり捕まったのです。
海外掲示板のコメントをご紹介します。
●この男はホテルのレストランで豚肉料理を注文したから捕まった。
↑公平を期すなら、彼らは表向きほど厳密に守っているわけじゃないと思う。
↑ビジネスの知り合いによると、毎日打ち合わせを終えた後、必ず秘密のバーで酔いつぶれていたらしい。
↑人類の普遍的な法則――「金さえあれば、法律など関係ない」
↑自分の経験では、ムスリムならこれが唯一守られているルールだ。豚肉よりコカインや売春婦を選ぶのが普通だと思う。
●センチュリオンカードで派手な買い物をしている話(数年前に中国の億万長者がアメックスカードで1億7000万ドルの絵画を購入した話など)を聞くと、彼らが本物のサウジ王子だと思ったなら、このカードは普通のことだろうと思う。これは「普通の」カスタマーサービス窓口ではなく、プライベートバンキング担当者と密かにやり取りをしていたからこそだろう。
↑貯まるポイントを想像してみろよ!
↑ポイントなんて貧乏人用さ。
●アメリカン・エキスプレスのカスタマーサービスの現在:「なぜ突然、サウジアラビアの王子たちから、こんなに苦情が来るんだ?」
●貧乏な自分には、そんなカード限度額が必要な理由が理解できない。
↑衝動買いでエアバスA320を購入したくなる時、しかも残りの限度額でヨットも買えるほど余裕があるからな。
●プラチナカードは限度額無制限なんじゃないの?
↑裏では常に暗黙の制限がある。購入金額が成立するか確認するツールがあり、支出額には必ず上限があることに気づくはずだ。
ジニャックがサウジ王族を名乗った詐欺はほかにも多数あり、手口を変えながら30年以上にわたって犯罪を重ねていたとのことです。



















